【最後に感想】 |
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ブログの方で既に感想を書いてはいるのですが、向こうは直接のネタバレを避けて書いております。一応、下記にブログで書いた感想を転載。 |
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まずですね、馬鹿なので設定や世界観の半分も理解出来てないかもしれません、あはん。ですが、あんまりそーゆーことは拘らないタチなので、個人的には気にはなりませんでした。
全ての登場人物が不器用で自分の気持ちにすら気がつけていなかったり、感情を押し殺していたりするワケで、こう、なんらかの取り返しのつかない重大な問題を抱え込むまで思いを伝えるコトが出来ないっつーですね、分からなくは無いけど、つか、すげー理解出来るワケで、その追い込まれた状況下で初めて自分の本心や願い、夢や希望に向き合うというのがテーマなのかなと、はい。また、全ての結末を明確に描ききらないことが、後を引く余韻を残すのかなぁと思ったりします。姿かたちは異形のモノとなったとしても、心までは穢れない美しい人々のお話っつー感じでありました。
ベタ褒めのアレなので欠点も少し。短いですね。物語はキチンと完結しているので問題はないのですが、定価が9,240円のゲームとしてはボリュームが足りないと言いますか、同じ値段でもっとボリュームのあるゲームは山ほどあるので厳しいなーと思ったりします。前作の「Round a Go! Go!」が3000本ってなレベルのメーカーに、大手メーカーと同じことが出来るほどの余裕は無いのかもしれません…。売れるモノを作るというのでは無く、作りたいモノを作り続けた結果でしょうし、固定の購入層がそーゆーメーカーの姿勢を支持してるんではないかと思うワケで、これはこれでアリかなーと思うワケであります。売れるために安易に王道モノを作ったり、メーカーの持つ作風を棄てたりするよりはマシなんではないかなぁと、はい。
あと、肝心のエロですが、少ない上にほとんどが女性視点で描写されるので、実用性はかんなーり低いです。ですが、女性視点で描写されるため、状況描写をヒロインが朗読してくれるワケでして、女性CVがエロテキストを読み上げるというシチュにですね、股間がキュンっとなる方にはオススメできるかもしれません。
とにかくですね、かなーり人を選ぶゲームですので、安易にオススメは出来ないのですが、ぱっと見の雰囲気がいいなーと思えるような感性の持ち主には満足出来るゲームではないかと思います。 |
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では、ネタバレを含む感想。 |
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個人的に好きなキャラはアティでした。主人公視点で語られるエロゲが多い中、部分的に主人公以外のキャラの視点で語られる部分がこの作品にはありまして、アティ視点で語られるギーへの想いやキーアへの嫉妬の部分がですね、とてもええ感じなんですね。
複数のヒロインが登場した場合、大半のエロゲはヒロイン同士の感情ってのは全く描かれないワケでして、不自然なまでに平和な世界が存在するんですが、この作品では他のヒロインに対する感情ってのがしっかり描かれています。
んで、アティのヤキモチの焼き方がですね、ヒジョーに可愛いんです、はい。ものスゲーく嫉妬していながらも、それを八つ当たりしてみたり、ギーに素直に感情を出さないトコロがですね、抱きしめたくなるほど可愛いワケなんですよねぇ。
そんな彼女がようやく想いを伝えた直後に、全てを忘れてしまう部分については、安易にハッピーENDにしないひねくれたLiar-Softらしさを感じてしまうワケであります。
主人公のギーに関しましては、一撃必殺のヒーローモノでありながら、いろいろ思い悩んだり、上手く感情を伝えることの出来ない不器用さがありながらも、一貫して利他的っつーですね、難しいタイプなんですね。どーにも、主人公の性格がコレなので、特に起伏も無く淡々と物語が進みまして、行動選択も戦闘前の決断しか迫られないため、エロゲとしてはどうよ的な感じなのですが、徐々に心を開いていく感じが良かったなぁと、はい。
あと、ゲームシステムについてなんですが、心の声モードの選択順番を間違えると全て聞けないっつーのは、どーなのかなぁと思いました。もーね、何通りか試せば必ず全てを聞く事が出来るので、聞かせたい順にオブジェクトを光らせるだけで良かったんじゃないのかなーとか、行動選択の3択の一番下が正解っつー分かりやすい作りっつーか、BADENDが二個も必要なんだろうかっつーですね、ゲーム性についてはかなり疑問のあるエロゲでありました。ふんが。
ゲームって漫画みたく、少年向け、青年向け、成人向けっつーワケ方がなくて、コンシューマかエロゲっつー極端なワケ方しかないのが問題でして、インガノックは漫画でゆーとこの青年向けってジャンルで出すゲームだったのだろーなと解釈してみたり。ま、エロだけがエロゲってワケじゃなく、エロゲの枠が広がるコトはええと思ったりする反面、単純にエロゲだからという理由で回避されてしまう不遇な作品だなぁと思ったりもするワケで、難しいすね、ホント。 |